第14ステージ

ピレネー初日!
10人が逃げている展開。
なんとなく観ていたら、最初の超級でヴィノクロフがアタック?あれまあれまと、またランスやらバッソやらランディスやらウルリッヒやらクレーデンやらという主役だけ集団ができあがってしまいました。この時点でディスカバリーのアシスト全滅。今日は現地30度を超す暑さということで、しかも2年前にウルリッヒがランスを追い詰めた峠ということで、Tモバイルに大きな期待がかかります。


しかも、バッソウルリッヒが仕掛けると!ランスがついていかないではありませんか。ついていけないの?ランス苦しそう?えっまじで?総合2位のラスムッセンも行ってしまうよ?ああーランスー!!?


……と、ランス最大の危機で盛り上がったのもここまで。
その後は、ランス1人でウルリッヒらを追いかけて追いつきます。ラスムッセンもヴィノも置いてけぼり。一時はランディスバッソウルリッヒと4人で走っていた。この4人はかなりアタックを仕掛けあったりして、おもしろかったけど結局お互いに差をつけられず。超級の山頂まで行ってしまい、下りでまた後ろの何人かに追いつかれ、まあいろいろあったけど最後の1級の登りゴールでは結局ランスがトップ、2秒差でバッソ、最後の最後でついていけなくなってしまったウルリッヒ(20秒差)と続きました。でも今日はかなり頑張ったウルリッヒ。健闘をたたえたい。


こう書くとランスがステージ優勝したみたいですが、そうではなく。今日の主役は途中から単独で逃げ切ったトーチニヒなのでありました。34歳、7度目のツールにして初のステージ優勝ということで。あんなに嬉しそうな選手の顔は初めて見たかもしれないというくらいの感激よう。ガッツポーズしてみたり、頭を叩いてみたり、地面に倒れ伏してみたり、スタッフに抱きかかえられたまま泣いてみたり、インタビューで泣いたり、表彰式で泣いたり。彼の今の気持ちを思うと私まで何かこみあげるものが…。どうも今ツールでは努力の結果が報われぬまま不幸な気持ちでツールを去っていく人が多かった気がしますが、トーチニヒは今晩ぜひ大いに喜んでいただきたい。


いやでも、今日は結果としてはランスの優勝がほぼ決定的になってしまったステージでしたが、バッソウルリッヒ(とランディス)との直接対決が見れましたから。どの選手も本当に死力を尽くした感じがあって清清しい。こういうのが見たかったの。